東京ラーメンショー2012、ビッグイベントを前にして、ロサンゼルスに来ています
東京ラーメンショー2012、ビッグイベントを前にして、ロサンゼルスに来ています。昨日、23日(火)に「天丼 松よし」という丼専門店をオープンさせました。何で?実はあさっての26日(金)にはコスタメサっていう町にLA2号店のオープンが予定されていて、2ケ月前準備に入ろうとした時に、隣が空いているから、隣の店も面倒見てくれって事になって、引き受けちゃいました。
天丼と焼肉丼の店で、僕の料理の知識をフル回転して(大部社員のアイデアを借りたけど)、ちゃんと旨い丼出してますよ。初日、評判は上々です。でも、天丼食べてるお客様に感想を聞いたら、「一緒に付いてる豚汁がメッチャクチャ美味しい!」ってほめられましたが、先に天丼ほめて欲しかったな。もちろん豚汁だって、ちゃんとだしを取って作ってますけどね。
シロエビ
富山県や県観光連盟が、ます寿しやホタルイカに続く県の名産品として売り出しに力を入れ始めると、刺身だけでなく、殻を使った加工品が続々と登場して来ます。今では県内のお土産品売場のかなりのスペースをシロエビが占めています。
そうなるともともと幻と言われていただけに限られた量しか漁れないものに市場が群がって、値がどんどん上がって、刺身だけでなく、かつては捨てられていた殻でさえ手に入りにくくなってしまいました。
そんなシロエビですが、少ない、高いだけでなく、実に旨いんです。甘エビや桜エビと比べても、臭みも少なく、淡泊で旨み成分が強く、しかもタウリンを豊富に含み、健康にもいいんです。これは僕自身が県の食品研究所で調べてもらった結果ですが、”シロエビ殻干し”が持つ旨み成分のアミノ酸は、煮干しやかつお節の3~5倍も含まれているそうです。
富山のラーメン屋としては、これを使わない手はないですよね。これまでうちが出している「白エビ塩らーめん」はあっさりした鶏ガラスープと合わせていましたが、東京ラーメンショー2012では、思いっきり濃厚な豚骨スープに合わせ、殻を100%ペースト状にして混ぜ込んでいます。旨いに決まっています。カラダにも優しいし。
「富山シロエビらーめん」
今年の東京ラーメンショーで、富山の仲間達と共に出品する「富山シロエビらーめん」今でこそ富山を代表する名産として知られていますが、昔は、漁れはするものの市場には出回らず、港のある新湊市でうどんやソーメンのだしに使われる程度でした。
10数年前に小さいシロエビを効率良く身を剥く技術が開発されてから、一気にその淡泊で旨みの詰まった刺身が、寿司ネタとして人気が高まり、富山湾でしか漁れない幻の小さいエビとして注目される様になりました。水揚げされるシロエビのほとんどが高値で売れる刺身に加工されることになりますが、そこで出る殻や頭が産業廃棄物として発生するこことなり、その再利用にと県漁連からうちに相談が持ちかけられたのです。
もちろんスープのだしに使えないか?ということでしたが、使ってみるとアクが出て使いにくかったので、乾燥することをお願いすると、実にいいだし素材となりました。この時からうちの人気メニューとして定着していますが、今では「シロエビの殻干し」でさえ品薄になってしまっています。せんべいやお菓子、カレー、かまぼこなど、いろんな商品に使われるようになったのです。(続く)
「変化する事は、変わらない事よりむずかしい。」
東京ラーメンショーがこれだけ多くのファンを集め、ほとんどのTV局が報道して盛り上がりを見せると、当然の様に地方にも波及して、各地でラーメンイベントが行われ始めました。元々やっていた岡山ラーメン博、北陸ラーメン博に加え、今年は被災地福島で、開催され、そして秋田、つくば、京都でも開催されました。(写真は秋田大ラーメン博)そしてそのどれもが地方にしては大変な盛り上がり。ラーメンの魅力、パワーってすごいなって思います。
僕らが、その期待に応え続ける事が出来れば、この業界の成長性は高いでしょうね。恐いのはマンネリかな?常に進化し続けて、新鮮な話題を提供する必要があると思います。
もちろん旨さの本質を守りながら、ですが。
そんな意味では、富山ブラックが今年出ないのは正解かも知れないですね。色んな新しいジャンルのラーメンが登場して、全国のファンを驚かせて行きたいですね。そのうち、富山ブラックは、ニュー富山ブラックを開発して再登場しようかな?
「変化する事は、変わらない事よりむずかしい。」
勝つ為には、強気で行くしかないでしょうか?
去年の東京ラーメンショーでは、5日間で14,585杯。1日当たり、最高の日で4,252杯売りました。
どうやって、それだけ作れたのか?たくさんの人に聞かれましたが、答えはいつも一緒で、「プロモーション」「オペレーション」「準備」が最高レベルで発揮できたから、と。
さて、今年は?
同じ富山と言っても、富山ブラック程の集客力はありえない。シロエビらーめんがどこまでファンの関心を集めるか分かりませんので、やはり、プロモーション力(集客力)に、一番の不安があります。ただ、今回は「富山麺遊会」として地元の仲間と共に参加する事で、行政やメディアが企業としてよりも、表だって応援し易くなった様で、県からもゆるキャラの「キトキト君」と職員が会場に来てくれるそうで、又、地元メディアも早くから取り上げてくれていて感心を高めてもらってます。やっぱり、地元の応援って、うれしいですね。これが少しでも多くの来場者に届くといいな。
オペレーションについてはお客様さえ並んでくれれば、みんなプロだし、去年迄のノウハウを伝えて、高速オペレーションを発揮できるでしょう。
さて、食材をどれだけ準備すればいいのか?余り大きなリスクは負えない所ですが、勝つ為には、強気で行くしかないでしょうか?